はじめに
コンピュータの出現による『産業革命』が日々進行していくなかで、この新しい道具になかなかなじめず、もどかしい思いをしている人がたくさんいらっしゃることでしょう。
コンピュータは今までにないタイプの道具ですから、考え方に慣れるまでは複雑で、操作は難解なものに見えてしまうのは、しごく当然です。テレビや電子レンジなどの電気製品とは違って、入門者には、なにやらとらえどころのないイメージがつきまとうものです。
大企業でしか購入できない高価な機械だったこうしたコンピュータも、しかしながら、個人用のコンピュータ、つまリパソコンが発売されるにおよんで、一気にわれわれにも身近な存在になりました。まもなく一家に1台、からには、ひとり1台の時代が来ようとしています。
初期のパソコンはとかく使いにくかったものですが、さまざまな人の努力によって洗練され、今では一般の大でも気軽に使うことのできる家電製品のレベルになりつつあります。その気になりさえすれば、だれでもコンピュータを自分の味方にすることができるわけです。
本書は、パソコンに関心があるけれども、どこから手をつけていいのかわからないという人のために、パソコンの世界への入り口と、全体の見取り図を示したガイドブックです。
パソコンを買ったばかりという初心者にとって、本体やソフトについてくるマニュアルはあまりにも取っつきが悪いはずです。こんな大たちにはぴったりの本であると自負しています。
さらには、まだパソコンを持っていないけど、パソコンとはどんなものか、何ができるのか気になっている人たちにとっても、おおいに役に立つように配慮しました。
本書で、こうした若葉マークの人たちが、パソコンについてひととおりの知識やイメージを持ちたいと思ったときに、まず乎にしていただきたい本です。
だれでも、最初は初心者なのですから、尻ごみしないでパソコンとつきあってみてはいかがでしょう。道具というものは、使ってみないと良さがわかりません。きっと、今までには体験したことのない世界が広がるでしょう。
パソコンの機種としては、1982 年に発売されて以来、つねにパソコン界をリードしてきたNEC の「PC-9801 シリーズ」を中心に解説しました。 しかし、他のメーカのパソコンを使われている方にも本書は参考になるでしょう。
本書によって、パソコンとはこんなに便利なものだったのか、と感激する読者がたくさん出てくれば、筆者にとっては望外の幸せです。
株式会社 マース
(CAI教材研究会)
CONTENTS
第1章 98を手に入れてから動かすまで
第2章 ソフトの知識と設定のコツ
第3章 ワープロに挑戦
第4章 キーボードに慣れるには
第5章 ソフトを生かすとっておきの知識
第6章 MS-DOS を知る、ここが勘所
第7章 これで98 がわかるメカ知識
第8章 98をパワーアップする周辺機器と使い方
★ふろく★ パソコン通信の楽しみ/パソコン用語集